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精神医療センターでの薬剤師の取り組み

掲載日:2026年08月05日
投稿者:神奈川県立精神医療センター

神奈川県立精神医療センター 薬剤科 中山 倫子

精神医療センター薬剤科では、調剤以外にも様々な業務を行っています。
今回は調剤以外の業務を紹介します。

➀せりがや講座:第2水曜日 15:30~16:30
2B病棟で、毎月1回患者さん向けに講義を行っています。

「薬の働きについて」「薬とサプリメントとの違い」「薬の効果と副作用」「薬物依存症とは」「アルコール依存とは」「断酒の為の薬物療法」「良い睡眠のための生活習慣」などが主な講義内容です。

最初は、つまらなそうにしていた患者さんが、話を聞くうちに真剣な表情になり、最後に質問してくれることも多いです。

「お酒をやめた方が良いのは、頭ではわかっている。でもお酒を止めたら何を楽しみに生きていけばいいのだろう。俺にはお酒しか無いのに」そんな悩みを話してくれる患者さんもいます。そんな患者さんの不安をやわらげるよう働きかけていきます。

➁服薬指導
今回は印象に残ったエピソードを紹介します。

その➀「薬を強く効かせるには、とにかく錠剤をつぶして鼻から吸うのがいい!」と言う患者さん
向精神薬の効果を高めて、多幸感や高揚感を得たいというケースです。
薬が鼻の中の粘膜からの上手く吸収されれば、効果は早く出ます。しかし、吸収されやすさは薬の性質により異なり、どんな薬でも鼻から吸えば効果が高くなるわけではありません。
錠剤はその大部分が乳糖などの糖分です。錠剤をつぶして鼻から吸っても、むしろ効果が低くなることの方が多いでしょう。

その➁「薬とグレープフルーツジュースを一緒に飲むとすごく効く!」と言う患者さん
こちらも向精神薬の効果を高めて多幸感や高揚感を得たいという患者さんのケースです。
グレープフルーツには薬の代謝を上げたり、下げたりする成分が含まれています。
一般的に、代謝が上がると薬の効果は下がり、代謝が下がると効果は上がるものの副作用が出る可能性があります。代謝が上がるのか下がるのかは薬によって異なり、自己判断はとても危険です。

このように、患者さんが薬について誤解していることは、まだまだ多いです。
今はインターネットで簡単に情報が手に入りますが、ネットの情報は根拠があいまいなものも多く、注意が必要です。
それらの情報を鵜吞みにせず、不安な時には専門家に相談して下さい。
患者さんが長期的に確実に薬を服用していけるように、今後も薬剤師として活動していきます。

神奈川県立精神医療センター

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