依存症コラム 依存症について知ろう「回復の広場」

薬物

バラエティに富んだ家族会

掲載日:2022年03月09日
投稿者:田中 秀泰

 麦秋の候、皆様におかれましては未曽有の災禍とはいえ、一致団結してこの難局に立ち向かわれていることと存じます。お陰様で相模原ダルクの利用者、スタッフ共に変わらず全員健康で元気にそれぞれのプログラムに励んでおります。報道ではまん延防止措置が7/11に解除されるという事で、現在中止している飲食店や行楽地でのプレジャープログラム、エイサー公演、他ダルクとのイベント、交流会などが大手を振って行えるようになればなあと期待しておりますが、どうなる事でしょうか?

 感染症対策は変わらず厳格に実施し、細心の注意を計りながらが前提ですが、相模原ダルク家族会は予定通り毎月第三土曜日に行っております。特に最近はコロナ禍の影響で他施設の家族会に通っている方々の参加も見受けられ、とても喜ばれております。こういった時期だからこそ月一回は日頃の不安な気持ちを落ち着かせて、依存症という病の本質、回復や自立の具体例、自分自身の感情と向き合い依存症で悩むご家族同士が支え合う事の重要性を強く感じております。

 今号7ページに記事をお載せしておりますが、5月家族会講師にお迎えした秦野みくるべ病院、岡崎有恆院長のお話は、一見暗く悲しい話になりがちな依存症というテーマをユーモアや笑いを交えて、明るく、楽しく、分かりやすくご登壇頂きました。6月家族会講師は私の親友でもある山梨ダルク、佐々木広代表にお越し頂き、依存症からの回復者として壮絶な回復ストーリーをお話し頂きました。このニュースレターや講演会等で再三ご説明させて頂いておりますが、相模原ダルクが考える依存症からの回復と自立とは、各個人それぞれ千差万別の過程を踏む必要があり、利用者一人一人に寄り添ったオーダーメイドの見立てが必要になってきます。これはご家族の方々にも共通する所で、講師の講演と同時進行で個別面談を行なっておりますが、お招きする先生方の講演内容も、それぞれのお立場や経験から毎月異なった内容で依存症という病を勉強することができます。5月家族会では岡崎先生に笑いながら励まされ、6月家族会では佐々木代表の壮絶な過去に、辛く苦しかった当時の自分自身を照らし合わせ、涙しながら今の平安な生活に感謝できるといった具合に、代表の私自身も毎月色々な事に気付かされます。家族会を始めて約7年になりますが、ご登壇頂いた先生方、家族会の皆様、応援してくださる沢山の方々のお陰で、少しずつですが当時目標にしていた温かい中身のある家族会に成長してきた事を実感しております。

相模原ダルクニュースレター第25号より抜粋

  

  

田中 秀泰 氏

一般社団法人相模原ダルク

一般社団法人相模原ダルク 代表理事

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