アルコール
アルコール依存症の予防 ~酒の泥沼にはまらないために~
掲載日:2022年05月13日
投稿者:川崎市総合リハビリテーション推進センター
私たちは川崎市役所の一部門として、依存症も含めたメンタルヘルス全般の支援をしています。今回は、2017年に川崎市で行われた「川崎市こころの健康に関する意識調査」の結果から、お酒に関する話題を一つ記したいと思います。
この調査は川崎市民3,489名を対象に行われ、1,113名の回答が得られました。調査の一環の中で「日常生活の不満、悩み、苦労、ストレス等の解消方法」を訊ねました。回答者の19.3%が「よくする」対処法として「飲酒」を挙げました。
私たちが普段アルコール依存症レベルの方と接していると、「お酒しかストレス解消の方法がない、気晴らしは酒のみ、友人関係もみんな酒つながり」というお話をしばしば耳にします。「酒しか気晴らしがない」という人が、その後の人生で困難や苦悩を背負うこととなると、やがて飲酒のコントロールを失い依存症レベルになってしまうという道筋を危惧します。
今回の調査結果だけでは19.3%の方々うち、どの程度の方が「酒のみ」なのかはわかりませんが、まだまだ「酒しか気晴らしがない」という人は少なくない気がします。
お酒が好きな方は、お酒以外の気分転換も見つけるようにしてください。気分転換はさまざまありますが、ご自身の健康や人生に調和的なものがお勧めです。もし人生の嵐に遭遇したときは、嵐の間こそお酒よりもそれ以外の気分転換を活用するようにした方が安全です。苦しいときの飲酒は歯止めが効かなくなりやすいので。
そして、依存症レベルかなと思っているのであれば、遠慮なくご相談してください。対応策を一緒に考えてきましょう。