ネット/ゲーム
ギャンブル等依存症やゲーム障害などの行動依存について1/4
掲載日:2020年07月09日
投稿者:横浜市こころの健康相談センター
横浜市こころの健康相談センターでは、家族向け夜間セミナー「家族のためのギャンブル等依存症基礎講座」を予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、中止せざるを得ませんでした。本セミナーでご講話頂く予定であった久里浜医療センターの松﨑尊信先生に、ギャンブル等依存症やゲーム障害についてコラム記事をご執筆頂きましたので、より多くの方々にお読み頂きたいと思います。
本コラムでは全4回シリーズとして、ギャンブル等依存症やゲーム障害の基本情報について紹介します。
(横浜市こころの健康相談センター)
はじめに
行動依存とは、『ある行動が自分や他の人にとって害があるにもかかわらず、行動したいという強い欲求や誘惑を抑えることができない』という状態を指します。‘繰り返す行動パターン’が特徴で、これによって、生活に様々な支障をきたします。アルコールや大麻・覚醒剤などの物質依存の人では、飲酒や薬物使用の強い欲求に抵抗することが困難ですが、行動依存も同じような特徴を持つといえます。
ギャンブルへの依存は、行動依存のひとつとして認知されており、ゲームへの依存についても、2019年5月に世界保健機関(WHO)の診断基準である国際疾病分類改訂版(ICD-11)に、『ゲーム障害』という病名で、ギャンブルと同様に行動依存に分類されました。
次回は、ギャンブル等依存症の特徴についてお話しします。
(独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センター精神科医長/精神保健指定医 松﨑 尊信)