回復施設の役割について
掲載日:2024年11月20日
投稿者:横浜マック・デイケア・センター
横浜マックは、横浜市旭区にある依存症回復施設になります。日中通って頂くデイケア・センターの他に、男女それぞれのグループホームも有ります。アルコール・薬物依存症の方がメインになりますが、ギャンブル等プロセス依存の方もお受けすることが出来ます。
皆様の日頃のご支援・ご協力のお蔭をもちまして、横浜マックは2024年8月24日に40周年感謝の集いを開催することが出来ました。多くの方にご来場頂き、ともに横浜マックの回復支援の歩みを振り返る時間を持つことが出来ました。
40年の歩みの中で、多くの依存症者がマックのプログラムを通して自らの生き方を見直し、アルコールや薬物の無い生活を取り戻していきました。依存症が病気であるならば、本来は治療は医療機関にお任せすれば良い筈です。実際、多くのアルコール・薬物依存症者は入院加療等を通して心身の治療行う必要が有ります。しかし、残念ながら依存症という病気は再発がつきもので、折角病院で心身を治療して健康になっても、退院して暫くすると再入院、というケースは珍しくありません。筆者もアルコール依存症の当事者ですが、以前過去に入院していた専門病院の看護師から、「依存症者は回転ドアみたい」と言われてはっとしたことが有ります。元気になって退院したかと思ったらすぐにボロボロになって病院に戻ってくる。実際、筆者もそういう経験を何度も繰り返しました。入院加療を通して心身は治療して健康になった筈なのに、なぜ「回転ドア」現象が起きるのでしょう。
その答えの一つを、横浜マックのような依存症回復施設は提供出来るように思えます。利害関係の無い同じ病気の仲間の中で、一緒に笑い楽しんで、時にはいらっとしたりカチンときたり、それでもアルコールや薬物の酔いに逃げることなく、現実と向き合っていく「生き方」を覚えていって「回転ドア」から抜け出していく。その機会を提供するのが回復施設の役割ではないか、と思っています。そしてその効果は、横浜マックの多くのOB・OGたちが実際に社会の中で生きていく姿を通して証明してくれています。
横浜マックも、41年目からも依存症者の「新しい生き方」を支援していきたいと考えています。今後も横浜マックを宜しくお願い申し上げます。